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プログラム
PROGRAM

マスター養成プログラム

MASTER
正課

総合診療学マスター養成プログラム

対象年次:4年次~6年次
取り組む分野
  • 総合診療学
  • 臨床推論
  • 家庭医療学
  • 多職種連携
  • チーム医療

養成すべき人材像

  • 総合診療医として、多彩な症状や症候から体系的に鑑別診断を行い、必要に応じて専門医へ適切にコンサルトできる人材
  • 日常遭遇する疾患や傷害の治療・予防、保健・福祉など幅広い問題について適切な初期対応と必要に応じた継続医療を全人的に提供出来、社会のニーズに対応出来る人材

講座型科目

総合診療学

社会の要望に応えるため設置された「総合診療専門医」、そのサブスペシャリティとなる「病院総合診療医」、「家庭医」の役割について概説し、下記を到達目標とする。

  1. 総合診療医として、適切な医療面接、身体診察より得られた情報をもとに、広く体系的に鑑別診断を行う臨床推論力をつける。
  2. 生物心理社会モデル、患者中心の医療、家族志向のケアについて理解する。
  3. 患者教育と行動変容について理解する。
  4. プライマリ・ケアにおけるチーム医療、多職種連携について理解する。
  5. プライマリ・ケアにおける倫理的問題へのアプローチについて理解する。
  6. 問題解決型学習(Project Based Learning: PBL)形式で、事例を用い臨床推論並びに治療、退院後の支援までを計画する。

実習型科目

総合診療学クリニカルクラークシップⅠ

大学病院の外来診療において、初診患者を対象に、医療面接・身体診察・臨床推論を実施し、SOAPおよび問題志向システム(POS)でシステマティックなカルテ記載を行う。臨床推論の過程を中心に指導医とのディスカッションを行い、learning issueを設定し、学びを深める。

総合診療学クリニカルクラークシップⅡ

クリニカルクラークシップⅠに加え、下記のコースから希望の領域を中心に実習を行う。(複数選択可)全てのコースにおいて、指導医とのディスカッションやカンファレンスなどでのプレゼンテーションを通して、自らのlearning issueを設定し、学びを深める。

  1. 臨床推論コース:多彩な症状・症候からの臨床推論トレーニングを中心に行い、難治性疾患を見逃さず、初期診断を行える力を身に着ける。
  2. 診断エラー学コース:診断困難症例を含め、どのような背景で診断エラーが起こったのかを学び、今後の診療に活かせるようにする。
  3. 病院総合診療医コース:複数の領域にわたるような問題を抱えた入院患者を指導医と共にチームで担当する。
  4. 家庭医コース:日常診療で遭遇する頻度の高い疾患や傷害への対応、保健・福祉など幅広い問題について適切な対応と必要に応じた継続医療を全人的に提供する。

教育内容の特色

総合診療の患者・家族・社会に果たす役割を知り、あわせて「患者中心の医療」を支える理論をエキスパートから体系的に学ぶことができる貴重な機会である。
診断がついていない初診患者を受け入れる外来を実施している大学病院は少なくなっているが、大学病院には市中病院で診断が困難であったため受診にいたる場合も多く、診断困難症例を含めた鑑別診断を体系的に学ぶには最適な環境である。医療面接、身体診察により得た情報を基に、臨床推論を行い、指導医とのディスカッションを通して臨床推論の型を学び、実践を繰り返し行うことができる。難治性疾患の初期診断についても、多く経験できるため、診療経験の蓄積もでき、地域医療で求められる「専門医へ適切にコンサルトできるスキル」も身につけることができる。
医療、介護、保健等の様々な分野の基礎的な知識をしっかりと身に着けた上で、しっかりとしたコミュニケーションにより、患者本人、家族、社会からニーズを引き出し、全人的医療が提供できるよう、豊富な総合診療の指導医から熱い指導を受けることが出来る。島根県は人口当たりの総合診療医数が日本一であり、4大学ともに豊富で多彩な指導医陣を有している。
一般には、難治性疾患の診断に重点を置き、診断エラーを体系的に学ぶ機会は少ないとされるが、これらを学生時より実施できる教育体制を構築する。人口当たりの総合診療医が日本一多い島根県を中心とした4大学の連携により、他に類を見ない教育環境の構築を行う。

指導体制

本事業推進委員会の下に設置されるカリキュラム検討委員会において指導体制を構築(島根大学附属病院総合診療医センター教員を中心とし、各大学総合診療医学系講座の教員、学外医療機関指導医、多職種スタッフ等で指導を行う。)
地域医療実習に続き、日々の学びの記録(e-ポートフォリオ)を積み重ねていく。
大学を超えて教員が指導に当たることで、学生の多様性を育てることが出来る。

開始時期

令和5年1月より順次

養成目標人数

(年度) 令和4 令和5 令和6 令和7 令和8 令和9 令和10
1年次 0 0 0 0 0 0 0 0
2年次 0 0 0 0 0 0 0 0
3年次 0 0 0 0 0 0 0 0
4年次 0 0 0 0 0 0 0 0
5年次 36 40 44 50 55 61 67 353
6年次 0 36 40 44 50 55 60 285
36 76 84 94 105 116 127 638

尚、本構想案は現在具体化に向けて準備中であり、実際のカリキュラムとは若干異なる可能性があります。