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プログラム
PROGRAM

マスター養成プログラム

MASTER
正課

感染症学マスター養成プログラム

対象年次:4年次~6年次
取り組む分野
  • 感染症学

養成すべき人材像

  • 感染症をよく理解し、それに適切に対応する能力、即ち感染症に対する共通のリテラシー(総合的対応能力とリテラシー)をもつ人材
  • 感染病原体の性質の理解、感染防御方法の原理と理解、実際に防護具装着、行政・保健所との感染症対策における連携などを正しく行う能力をもつ人材

講座型科目

感染症学

感染症を理解して適切に対応できる医療人として必要な知識の基礎を教育する。その中には、感染症疾患への総合的理解、遺伝子検査・免疫検査等の新しい感染症診断技術への理解、人工呼吸器・ECMOなど感染症重症患者治療手段や感染症重症患者ケアへの理解、手指衛生の実践、感染経路予防策、個人防護具への理解と実施・着脱の実践、消毒と滅菌方法、環境整備、感染症疫学、感染症法のもとでの行政との連携などを含む。

実習型科目

総合感染症クリニカルクラークシップⅠ

外来患者、入院患者の感染症診療を指導医とともに、実践する。実践を通して、感染症診療の基本的考え方および抗菌薬の適正使用を身につける。感染症診療と感染予防策に関する総合的な理解を深め、実臨床に応用することができる能力を早期から身に付ける。

総合感染症クリニカルクラークシップⅡ

クリニカルクラークシップⅠに加え、実習には、行政(地域感染制御ネットワーク、保健所)での感染対策に関する実習を含む。
下記のコースから希望の領域を中心に実習を行う。(複数選択可)

  1. 感染症診療:感染症診療の基本的考え方および抗菌薬の適正使用を身につける
  2. 微生物検査実習:グラム染色・血液培養・その他の微生物検査の内容を理解する
  3. 感染予防策:手指衛生・標準予防策・経路別感染対策の理解および実践
  4. 職業感染対策:流行性感染症に対する医療者のワクチン接種・体液曝露時の対応
  5. 国際感染症:輸入・熱帯感染症の診断・治療および渡航ワクチンを理解・実践する
  6. サーベイランス:院内感染症サーベイランスを理解・実践し、感染予防につなげる
  7. 感染対策における地域連携:同一医療圏内の医療機関・保健所との連携を理解する
  8. 感染症シミュレーション教育:受講者に安全な感染症教育を行うために、感染症患者診察現場や、防護具着用しての医療実施現場をバーチャルリアリティ(VR)上で再現して教育を行うなど、VR、シミュレーション、リモート教育を積極的に取り入れる。このことにより、安全な感染症教育の実現とともに、遠隔地にいる卒後医療人(研修医等)へのプログラム参加も可能とする。

教育内容の特色

コロナ禍で、1.社会が感染症に対してきわめて脆弱であること、2.地球上には今後も脅威となり得る未知の感染症(新興・再興感染症)病原体が存在すること、3.わずかな感染防御の破綻が、地域の病院はもとより、地域社会全般への甚大な医療的、経済的打撃を与えることが明らかになり、今後の地域では「感染症リテラシーの高い、地域に貢献する医療人」が求められる。
今回のコロナ禍で、地域にとって①コロナそのものを診断・治療することができる医療人の必要性とともに、②すべての医療人がコロナのような未知の感染症に対応しながら、通常医療を継続させることができることの重要性が明らかになった。従来の感染症学教育はどちらかと言えば、個々の病原体、感染性疾患の理解が教育内容の中心であり、①の目的には適合しても、②に相当する、感染症に対応しながら地域の各分野医療を実行できる医療人の養成に焦点があてられていなかった。そこで、本プログラムは、ポストコロナ時代の医療人養成を目的に、「将来のすべての地域医療人の感染症リテラシーを高める」ことを目標とした、包括的な卒前・卒後教育である、感染症学マスター養成プログラムを開発し、実施する。本プログラムの特徴は以下の4点である。

  1. 本プログラムは,従来からの臨床感染症学の教育内容に加えて、すべての分野の医師が新規の感染症禍でも通常医療を遂行するために必要となる知識を教育することを目的に、感染制御、感染症診断、感染症予防、感染疫学、感染症行政との関わりの知識を包括的に統合した内容とする。
  2. 受講者に安全な感染症教育を行うために、感染症患者診察現場や、防護具着用しての医療実施現場をバーチャルリアリティ(VR)上で再現して教育を行うなど、VR、シミュレーション、リモート教育を積極的に取り入れる。このことにより、安全な感染症教育の実現とともに、遠隔地にいる卒後医療人(研修医等)へのプログラム参加も可能とする。
  3. 感染症は地域の問題であり、その解決には行政との密接な連携が必要であることから、行政にかかわる地域感染制御ネットワーク、保健所、地域の感染症指定医療機関での実習を行う。
  4. 本プログラムで教育する内容が地域の「将来のすべての地域医療人にとっての必須知識」であることを鑑み、卒後も継続して学べるプログラムとする。感染症に対応できる地域医療を担う総合診療医、救急医療医、感染症医に加えて、感染症に強靱な地域と本邦の医療体制を担う医療人を養成できる。

上述の通り、VR、シミュレーション教育、リモート教育導入、コロナ禍で浮き彫りとなった行政との連携、疫学的な視点を導入、特色ある教育プログラムを開発し、実施する。

指導体制

本事業推進委員会の下に設置されるカリキュラム検討委員会において指導体制を構築(鳥取大学臨床感染症学講座を中心とし、各大学の感染症学系講座の教員、各地域医療機関の感染症専門医、認定看護師、救命救急士、臨床検査技師、保健所・行政の社会医学系専門医により指導を行う。)
VR教育:鳥取大学

鳥取大学特設ページ:https://postcorona.med.tottori-u.ac.jp/program/#target3

開始時期

令和5年1月より順次

養成目標人数

(年度) 令和4 令和5 令和6 令和7 令和8 令和9 令和10
1年次 0 0 0 0 0 0 0 0
2年次 0 0 0 0 0 0 0 0
3年次 0 0 0 0 0 0 0 0
4年次 0 0 0 0 0 0 0 0
5年次 36 40 44 50 55 61 67 353
6年次 0 36 40 44 50 55 60 285
36 76 84 94 105 116 127 638

尚、本構想案は現在具体化に向けて準備中であり、実際のカリキュラムとは若干異なる可能性があります。