2026年1月23日 中間報告シンポジウムを開催しました

岡山大学、島根大学、香川大学、鳥取大学が連携して取り組む文部科学省 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業「多様な山・里・海を巡り個別最適に学ぶ『多地域共創型』医学教育拠点の構築(通称:山里海医学共育プロジェクト)」は、2026年1月23日に中間報告シンポジウムを岡山大学鹿田会館・講堂で開催しました。
当日は、連携大学の医学部関係者や医学生、地域医療に携わる医師のほか、近隣自治体などの関係機関、本事業に採択された他拠点の関係者など、計90名(対面28名、オンライン62名)が参加しました。
はじめに、和田 淳 岡山大学医学部長 による開会の辞があり、続いて文部科学省高等教育局医学教育課長 日比 謙一郎 氏より来賓挨拶をいただきました。来賓挨拶では、本事業が全国11拠点で展開されており4年目を迎えること、大学の枠を超えた連携が教員・学生の刺激となり知見の活用につながること、成果を広く発信し年度末の目標達成に向けて引き続き取り組んでほしいとの期待が述べられました。


特別講演では、自治医科大学医学教育センター医療人キャリア教育開発部門特命教授/東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野准教授 菅野 武 氏(座長:岡山大学地域医療共育推進オフィス 香田 将英 特任准教授)より、「南海トラフ地震とポストコロナ時代に備える地域医療人材 ――東日本大震災の経験から見た、地域をつなぐ医療と人材育成――」と題してご講演いただきました。菅野氏は東日本大震災を災害の影響を受けた地域の医師として経験された当事者であり、「まず自分の命を守ること」「元に戻す”リカバリー”ではなくしなやかに蘇る”レジリエンス”を目指すこと」「受援(支援を受け止める力)の重要性」「自分が生きている場所で災害が起きたら目の前の医療すべてが災害医療になる」など、災害に備える医療者として持つべき視点について、実体験に基づく示唆に富むお話をいただきました。

続いて、各連携大学からこれまでの取り組みと今後の取り組みについて報告が行われました(座長:岡山大学地域医療人材育成講座 小川 弘子 教授)。岡山大学(香田 将英 特任准教授)、島根大学(佐野 千晶 教授)、香川大学(駒澤 伸泰 特命教授)、鳥取大学(中野 俊也 特命教授)から、それぞれの地域特性を活かした医学教育の実践と成果が紹介されました。
全体討論では、「避難所に来られなかった方へのケアはどのように行われたか」「4大学間で学生が発表する機会はあるか」「学生の予想外の成長事例について」など、災害医療や地域医療教育に関する質問が寄せられました。各大学からは、学生が地域医療への志を高め進路を変えた事例や、他大学での学びを自大学に持ち帰り活動に活かしている事例など共有され、今後の医療人材育成に向けた有意義な意見交換の場となりました。
最後に、岡山大学 三村 由香里 理事より閉会の辞があり、全てのプログラムを終了しました。

ご参加いただいた皆さま、ご講演いただいた菅野先生、ご来賓の日比課長をはじめ、本シンポジウムにご協力いただいたすべての方々に心より御礼申し上げます。